「大事なデータはバックアップを取っておきましょう」。よく聞く言葉ですが、実は取り方によって効果が変わります。特にランサムウェア対策では、その差が大きく出ます。
結論から書きます。外付けHDDやUSBメモリを常時接続していると、バックアップも暗号化の対象になり得ます。だからこそ、バックアップ時のみ接続する方法が推奨されています。この記事では、公的に案内されている内容だけを使って整理します。
まず知っておきたい基本
まず、ランサムウェアとは何かを確認しましょう。
IPAはランサムウェアを、ファイル等を暗号化し、解除と引き換えに金銭を要求する不正プログラムとして説明しています。
ここで重要なのは、データを盗んで持ち去るというより、手元にあるのに使えなくするという性質です。ファイルは残っているのに開けない。その状態を解除する見返りとして金銭を求める、という構図になっています。
この性質が分かると、なぜバックアップが対策として挙げられるのかが見えてきます。使えなくなったファイルの複製が別にあれば、要求に応じずに済む可能性が出てくるからです。
仕組み・条件を具体的に整理
定期的なバックアップ
IPAは重要データの定期的なバックアップを推奨しています。
「定期的に」という部分がポイントです。一度取ったきりでは、その後に作ったデータは守られません。習慣として続けられる形にしておくことが求められます。
つなぎっぱなしの弱点
ここからが本題です。バックアップを取っていても、保存先の扱い方によっては意味が薄れてしまいます。
外付けHDDやUSBメモリを常時接続していると、バックアップも暗号化の対象になり得ます。そのため、バックアップ時のみ接続する方法が推奨されています。
理由は単純です。パソコンにつながっている状態のドライブは、本体のデータと同じように扱われる可能性があります。つまり、本体が被害を受けたときに、つながっていたバックアップも一緒に影響を受けかねないということです。
「バックアップを取っているから安心」と思っていても、それが常時つながったままであれば、備えとしては不十分になり得ます。使うときだけつなぐ、という一手間が効いてくる場面です。
- ランサムウェアはファイル等を暗号化し、解除と引き換えに金銭を要求する不正プログラム
- 重要データの定期的なバックアップが推奨されている
- 常時接続の外付けHDDやUSBメモリはバックアップも暗号化対象になり得る
- バックアップ時のみ接続する方法が推奨されている
初心者が間違えやすい点と確認事項
まず、バックアップだけで感染を防げるわけではありません。バックアップは、被害を受けた後にデータを取り戻すための備えです。そもそも被害に遭わないための対策とは、役割が違います。
そのため、OSの更新や認証対策等と組み合わせることが必要になります。入り口を守る対策と、万一の場合に備える対策。この両方があって初めて実用的な備えになります。
もうひとつ、バックアップを「取ったつもり」で終わらせないことです。定期的に更新されているか、保存先が常時接続のままになっていないか。この2点は、あらためて確認する価値があります。
整理すると、ランサムウェアはファイル等を暗号化して金銭を要求する不正プログラムであること、重要データの定期的なバックアップが推奨されていること、そして常時接続のバックアップは暗号化の対象になり得るため、バックアップ時のみ接続する方法が推奨されていること。
具体的な対策の詳細や最新の情報については、IPAなど公的機関が公開している情報で確認してください。
