「速度を落とせば歩道も走れる」。電動キックボードについて、そんな理解をしている人がいます。しかし、条件はもう少し細かく決められています。
先に要点を書きます。歩道を通行できるのは、特例特定小型原付の要件を満たす場合に限られ、その対象も所定の歩道です。この記事では、公的に案内されている内容だけを使って、その要件を整理します。
まず知っておきたい基本
歩道の通行に関わってくるのが、特例特定小型原付という区分です。
この区分では、歩道等を通行する際に最高速度表示灯を点滅させるなどの要件があります。
最高速度表示灯とは、その車両がどのような状態で走っているのかを外から分かるようにするための灯火です。歩道を通行するときにはそれを点滅させる、という形で、周囲に状態を示すことが求められています。
ここで押さえておきたいのは、歩道通行が「速度を落とすかどうか」だけの話ではないという点です。車両の状態を示す仕組みまで含めて条件になっています。
仕組み・条件を具体的に整理
車体構造として6km/hを超えられないこと
速度についての要件も、想像より厳密です。歩道通行モードでは、車体構造上、6km/hを超える速度を出せないことが要件とされています。
ポイントは「車体構造上」という部分です。車両そのものの仕組みとして、6km/hを超えられない状態になっている必要がある、という意味になります。
アクセル操作で抑えるだけでは足りない
この点は誤解が起きやすいので、はっきり示されています。単にアクセル操作で6km/h以下に抑えるだけでは要件を満たしません。
そして、すべての歩道を自由に走れるわけでもありません。要件を満たしていれば、どこでも歩道を通行してよい、ということにはならないのです。
整理すると、必要なのは「車体構造としての制限」であり、走れる場所についても限定がある、ということになります。
- 歩道等通行時は最高速度表示灯を点滅させるなどの要件がある
- 歩道通行モードでは車体構造上6km/hを超える速度を出せないことが要件
- アクセル操作で6km/h以下に抑えるだけでは要件を満たさない
- すべての歩道を自由に走れるわけではない
初心者が間違えやすい点と確認事項
まず、歩道を通行できる標識や条件を確認することです。「要件を満たす車両だから、目の前の歩道も走れるはず」と自己判断で進むのは危険です。通行できる歩道かどうかは、現場の表示や条件によって決まります。
次に、歩行者優先という原則です。歩道はもともと歩行者のための場所です。通行が認められる場面であっても、その前提は変わりません。速度を落として走れるかどうか以前に、歩いている人がいる場所を通らせてもらっている、という感覚を持つことが大切です。
また、車体の設定についても確認が必要です。アクセル操作で速度を抑えるだけでは要件を満たさないため、自分の車両がどういう仕組みになっているのかを把握しておく必要があります。
まとめると、歩道を通行できるのは特例特定小型原付の要件を満たす場合に限られ、対象は所定の歩道であること。要件には最高速度表示灯の点滅や、車体構造上6km/hを超えられないことが含まれること。そしてアクセル操作で抑えるだけでは足りないこと。
通行できる場所や車両の要件の詳細については、警察庁など公的機関が公開している最新の情報で確認してください。
