信託銀行と銀行の違い、説明できますか?
「信託銀行と普通の銀行って何が違うの?」
この質問に、はっきり答えられる人は意外と少ない。
名前だけを見ると、
- ○○銀行
- ○○信託銀行
どちらも同じ“銀行”に見える。しかし、役割・業務内容・向いている人は大きく異なる。
この記事では、
- 信託銀行と銀行の基本的な違い
- それぞれができること・できないこと
- どんな人が信託銀行を使うべきか
- 資産運用・相続・不動産との関係
といった点を、金融知識ゼロでも分かるように丁寧に解説する。
そもそも「銀行」とは何をするところ?
まずは、私たちが普段使っている**一般的な銀行(普通銀行)**から整理しよう。
普通銀行の主な役割
普通銀行の基本的な役割は、次の3つだ。
- 預金
- 普通預金
- 定期預金
- 貸出(融資)
- 住宅ローン
- 事業融資
- カードローン
- 為替・決済
- 振込
- 送金
- 口座振替
つまり銀行は、
**「お金を預かり、必要な人に貸し、社会のお金の流れを回す存在」**だ。
信託銀行とは何が違うのか?
信託銀行は「お金を預かる」だけではない
信託銀行の最大の特徴は、
「信託業務」ができることにある。
信託とは簡単に言うと、
自分の財産を、信頼できる第三者に託して、
決めた目的どおりに管理・運用・承継してもらう仕組み
この「第三者」になれるのが、信託銀行だ。
信託銀行でできること
信託銀行は、普通銀行の業務に加えて、次のようなことができる。
① 財産の管理・運用(信託業務)
- 現金
- 株式・投資信託
- 不動産
これらをまとめて管理し、
契約内容に従って運用・分配してくれる。
② 相続・遺言サポート
信託銀行は、
- 遺言信託
- 相続手続き代行
- 財産分割の管理
といった相続分野に非常に強い。
「亡くなった後、家族が揉めないようにしたい」
こうしたニーズに対応できるのが信託銀行だ。
③ 不動産関連業務
信託銀行は、
- 不動産の信託
- 売買仲介
- 有効活用の提案
など、不動産と金融を組み合わせたサービスを提供できる。
これは普通銀行にはほとんどない特徴だ。
銀行と信託銀行の違いを一覧で比較
| 項目 | 普通銀行 | 信託銀行 |
|---|---|---|
| 預金 | ○ | ○ |
| 融資 | ○ | ○ |
| 振込・決済 | ○ | ○ |
| 信託業務 | × | ○ |
| 相続・遺言 | △ | ◎ |
| 不動産管理 | × | ○ |
| 資産承継 | △ | ◎ |
この表を見ると分かる通り、
信託銀行は「お金+財産全体」を扱う銀行だと言える。
なぜ信託銀行は誰でも使わないのか?
利用者が限定されがちな理由
信託銀行は便利だが、誰にでも必要というわけではない。
理由は主に3つ。
- 手数料が高め
- 扱う金額が大きいケースが多い
- 仕組みが複雑で分かりにくい
そのため、
- 資産が多い人
- 相続や不動産を考えている人
が主な利用者になる。
こんな人は信託銀行向き
信託銀行が向いているのは、例えばこんな人だ。
- 将来の相続対策を考えている
- 不動産を複数所有している
- 子や孫への資産承継を計画的に行いたい
- 認知症などに備え、財産管理を任せたい
「お金を使う」より
**「お金と財産をどう残すか」**を考える段階の人に向いている。
普通銀行が向いている人は?
一方で、普通銀行は以下のような人に最適だ。
- 給与振込口座を作りたい
- 住宅ローンを組みたい
- 日常的な貯金・支払いがしたい
多くの人にとっては、
人生の大半は普通銀行だけで十分だろう。
「信託」という言葉が難しく感じる理由
信託が分かりにくい理由は、
学校でほとんど教わらないからだ。
しかし、少子高齢化が進む日本では、
- 相続トラブル
- 認知症による資産凍結
といった問題が増えており、
信託の重要性は年々高まっている。
今後、信託銀行はどうなる?
高齢化社会で需要は拡大
日本では今後、
- 高齢者人口の増加
- 相続件数の増加
が確実視されている。
そのため信託銀行は、
「富裕層向けの特殊な銀行」
から
「人生後半を支える金融機関」
へと役割が変わっていく可能性が高い。
まとめ|信託銀行と銀行は「役割が違う」
最後に要点を整理しよう。
- 銀行
→ お金を預ける・借りる・使う場所 - 信託銀行
→ お金と財産を「管理・運用・承継」する場所
どちらが上・下という話ではなく、
人生のステージによって使い分ける存在だ。
「将来のことを考え始めたら信託銀行」
このくらいの認識でちょうどいい。



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