地球は最初の気候転換点を越え、温暖な海水のサンゴ礁が広範囲にわたって死滅しつつあり、エクセター大学による世界転換点報告書は、産業革命前の水準から1.4°C上昇した現在の温暖化において、サンゴ礁が熱閾値を超えたことを明らかにしている。
世界のサンゴ礁の80%以上が2023年以降、前例のない白化現象と死滅を経験しており、これらの生態系に食料、沿岸保護、生計を依存する約10億人の人々が脅威にさらされている。
科学者たちは、今後5年以内に世界の気温が1.5°Cに達するにつれて、さらなる壊滅的な転換点が迫っていると警告している。これには、従来考えられていたよりも低い温暖化レベルでのアマゾン熱帯雨林の枯死や、2°C未満での大西洋子午面循環の崩壊の可能性が含まれる。
23カ国から160人の科学者による本報告書は、世界中の人々と自然を脅かすこれらの不可逆的な環境変化に対処するため閣僚が集まるブラジルでのCOP30気候サミットに先立って発表された。
厳しい調査結果にもかかわらず、研究者たちは太陽光発電や電気自動車を含む再生可能エネルギーの採用における「ポジティブな転換点」を特定し、グリーン技術の急速な加速がさらなる壊滅的な閾値を越えることを回避する助けとなる可能性があるという希望を示している。
