台風から命と暮らしを守るために ―台風対策―

防災

1. はじめに:なぜ台風対策が必要なのか

日本は毎年のように台風が上陸・接近する国です。特に近年は地球温暖化の影響もあり、台風が大型化・強力化する傾向が見られます。豪雨や暴風、高潮、土砂災害などのリスクが高まっており、「備えをしなければ」と思っても、いざ行動に移せていない人も多いのではないでしょうか。

しかし、台風は事前に進路や強さの予測が出る災害です。しっかりと準備すれば、被害を大幅に減らすことが可能です。この記事では、自分でできる台風対策を具体的に紹介します。

2. 家の中でできる備え

(1) 窓・雨戸の強化

  • 雨戸やシャッターがある場合は必ず閉めて固定。
  • 雨戸がない家は、養生テープで窓ガラスを「米字型」に貼り、飛散防止フィルムを貼るとより安全。
  • 強風で飛来物が窓に当たると割れるため、厚手のカーテンを閉めておくことも有効。

(2) 停電への備え

  • モバイルバッテリーや乾電池を準備。
  • 懐中電灯やランタンを複数用意しておく。
  • 冷蔵庫は停電時に中身を長持ちさせるため、事前に凍らせた保冷剤を入れておくと安心。

(3) 飲料水と食料の確保

  • 一人あたり最低3日分(できれば1週間分)の飲料水(1日3Lが目安)を準備。
  • レトルト食品や缶詰、ガスコンロ(カセットボンベ付き)を用意しておく。

(4) 家具や家電の安全対策

  • 停電時の復旧で火災が起きないように、家電製品はコンセントを抜く。
  • 家具や本棚は転倒防止器具で固定しておく。

3. 家の外でできる備え

(1) 飛ばされやすいものを片付ける

  • ベランダの植木鉢、物干し竿、自転車、バーベキューセットなどは強風で凶器になります。事前に屋内へ。

(2) 排水溝や側溝の掃除

  • 豪雨で排水が詰まると浸水の原因になります。落ち葉や泥を取り除いておきましょう。

(3) 車の安全対策

  • 浸水が予想される地域では、高台の駐車場や立体駐車場へ移動。
  • ガソリンは満タンにしておくと、避難時や停電後に役立ちます。

4. 情報収集と避難の準備

(1) 情報の入手先

  • 気象庁の「台風情報」や「防災気象情報」。
  • 自治体の防災アプリや緊急速報メール。
  • NHKなどのテレビ・ラジオ放送。

(2) 避難場所の確認

  • 自治体のハザードマップで自宅が「浸水」「土砂災害」エリアか確認。
  • 避難所までの経路を家族で共有しておく。

(3) 非常持ち出し袋の準備

  • 飲料水、食料、常備薬、貴重品(通帳・保険証・現金)、モバイルバッテリー、衛生用品(マスク・アルコール・簡易トイレ)などをリュックにまとめる。
  • 子どもや高齢者がいる家庭はオムツや介護用品も忘れずに。

5. 台風接近時にやるべきこと

  1. 断水や停電に備えて浴槽に水をためる。
  2. 冷蔵庫の冷気を逃がさないように開閉を最小限に。
  3. 強風時は絶対に外に出ない。飛来物による事故が多発します。
  4. 自宅が危険な場合は、早めに避難所へ移動。夜間や暴風雨の中での避難はかえって危険なので、可能な限り明るいうちに行動を。

6. 台風通過後の注意点

  • 冠水した道路は危険なので絶対に入らない(水流や感電の恐れ)。
  • 倒木や電線の切断に近づかない。
  • ガス漏れが疑われる場合は火気厳禁。
  • 家屋の被害は必ず写真に残し、保険請求に備える。

7. まとめ ― 「備えれば恐れず」

台風は必ずしも避けられない自然現象ですが、事前の備えと冷静な行動で被害を大幅に減らすことができます。

「自分の命は自分で守る」という意識を持ち、普段から少しずつ防災行動を習慣にすることが大切です。

あなたの備えが、家族や大切な人を守る力になります。次の台風が来る前に、ぜひこの記事を参考に準備を始めてください。

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